フィリピン人雇用に求められる労働条件|在留資格ごとの要件も紹介

フィリピン人の雇用に求められる労働条件|政府の認証を受けるための要件も紹介

フィリピン人を雇用するには、日本国内の在留資格要件を満たすだけでなく、フィリピン政府が定める独自の厳格な認証手続きをクリアする必要があります。

「初めての雇用なので、そんな複雑な手続きはわからない」とお悩みの経営者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

こちらでは、外国人雇用に求められる基本的な労働条件、在留資格ごとの個別要件、フィリピン政府側の認証を受けるための要件について、詳しく解説いたします。

法的リスクを回避したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

外国人の雇用に共通して求められる労働条件

外国人の雇用に共通して求められる労働条件

外国人材を雇用する場合でも、原則として日本の労働関係法令が日本人従業員と同様に適用されます。こちらでは、フィリピン人をはじめとする外国人を雇用する際に、企業が最低限守らなければならない法的要件について解説します。

日本人と同等額以上の報酬設定と最低賃金の遵守

入管法では、外国人の報酬を「日本人従事者と同等額以上」に設定することが義務付けられています。これは、不当な労働力の利用を防ぐためです。当然ながら、地域別最低賃金や産業別最低賃金を下回ることは許されません。経験や能力が同程度の日本人社員がいる場合、基本給や手当に格差を設ける合理的な理由がない限り、同じ水準の給与を支払う必要があります。

雇用保険や社会保険への加入義務と適用範囲

外国籍であっても、適用の要件を満たす従業員は、雇用保険、健康保険、厚生年金保険への加入が義務です。これらが未加入である場合、ビザの更新や変更が不許可になるリスクが高まります。短時間労働者の場合でも、所定労働時間などの条件を満たせば加入義務が生じるため、日本人パートタイム労働者と同じ基準で適切に手続きをおこないましょう。

労働基準法に基づいた適正な就業規則の整備

労働時間、休憩、休日、有給休暇などの労働条件は、労働基準法に則って設定する必要があります。常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則の作成と届出が義務ですが、外国人雇用においても、母国語訳を添付するなどして内容を周知させることが望ましいです。特に36協定の締結と遵守は、違法残業を防ぐためにも必要不可欠な要件です。

差別的扱いの禁止と公正な採用選考の実施

労働基準法第3条により、国籍を理由とした賃金や労働時間などの労働条件の差別的扱いは禁止されています。また、採用選考においても、業務に関係のない事柄や国籍のみを理由とした不採用は、不適切とされる場合があります。あくまで個人の能力や適性に基づいた公正な評価をおこなうことが、コンプライアンス遵守の観点から求められます。

特定技能や技能実習など、在留資格ごとの個別要件について

特定技能や技能実習など、在留資格ごとの個別要件について

基本的な労働法令に加え、取得しようとする在留資格(ビザ)によって、満たすべき要件は大きく異なります。こちらでは、フィリピン人雇用で使用される在留資格ごとの基準について解説します。

特定技能1号・2号に求められる技能試験と日本語能力

「特定技能」は、人手不足が深刻な特定産業分野での就労を認める資格です。1号を取得するには、各分野の「技能評価試験」と、「日本語能力試験(N4レベル以上)」への合格が要件となります。一方、熟練した技能を要する2号では、より高度な実技試験への合格と実務経験が求められます。ただし、技能実習2号を修了した者は、試験が免除される場合があります。

技能実習制度の目的と受け入れ可能な職種・作業の範囲

「技能実習」は、日本の技術を開発途上国へ移転することを目的とした制度です。そのため、単純労働は認められておらず、対象となる職種・作業があらかじめ法令で細かく指定されています。受け入れ企業は、実習生ごとに「技能実習計画」を作成し、外国人技能実習機構の認定を受ける必要があります。また、実習実施者としての体制が整っていることも審査の対象です。

技術・人文知識・国際業務における学歴や実務経験の基準

「技術・人文知識・国際業務」は、エンジニア、通訳、海外営業などの専門職で雇用する場合の資格です。この在留資格を取得するための要件は、「学歴」または「実務経験」です。具体的には、従事する業務に関連した大学(短期大学含む)の卒業、または10年以上の実務経験が必要です。フィリピンは英語圏であるため、語学指導や海外取引業務において、この資格での採用要件を満たしやすい傾向があります。

特定活動や永住者など就労制限がない在留資格の特徴

「永住者」「日本人の配偶者等」「定住者」などの身分系在留資格には、就労活動の制限がありません。職種や労働時間を問わず、日本人と同様にあらゆる業務に従事可能です。また、EPA(経済連携協定)に基づく看護師・介護福祉士候補者などは「特定活動」の資格となりますが、こちらは活動内容が指定されているため、契約外の業務には就かせられない点に注意が必要です。

フィリピン政府側の認証を受けるための要件

フィリピン人を雇用する場合、日本の入管手続きだけでなく、フィリピン政府機関であるMWOおよびDMWの認証を受けることが必須要件です。これはフィリピン独自の海外労働者保護政策であり、他の国にはない厳格なプロセスです。

MWOでの書類審査と面接による事業所認定

まずは日本にあるMWO(移住労働者事務所)に対し、雇用主としての適格性を証明するための申請をおこないます。登記簿謄本や会社案内、労働保険の加入証明書などを提出し、書類審査を通過すると、担当官による企業面接がおこなわれます。ここで給与支払能力や労働環境が適切であると判断されて、初めて求人票の登録が許可されます。

送り出し機関との募集取決書の締結と提携

MWOの認証を受けるためには、フィリピン国内の政府公認の送り出し機関と提携する必要があります。日本の受け入れ企業とフィリピンの送り出し機関との間で、人材募集に関する役割分担や責任範囲を定めた「募集取決書」を締結し、これをMWOに提出して承認を得ることが必須要件となっています。

雇用契約書に必須となるフィリピン政府指定の条項

フィリピン人労働者との雇用契約書には、日本の法令を満たすだけでなく、フィリピン政府が指定する追加条項を盛り込む必要があります。具体的には、「往復の国際航空券の会社負担」「適切な住居の確保」「食費補助や食事の提供に関する規定」などです。これらの条項が含まれていない場合、MWOでの認証は下りません。

DMWへの求人登録と海外雇用許可証の取得

MWOでの認証完了後、その書類をフィリピン本国のDMW(移住労働者省)へ送付し、正式に求人登録をおこないます。その後、採用されたフィリピン人労働者がDMWで手続きをおこない、「海外雇用許可証(OEC)」を取得します。このOECがなければ、フィリピンの空港で出国を止められてしまうため、注意が必要です。

フィリピン人の雇用なら、合同会社フィリピン投資研究所にお任せください

フィリピン人材の需要は年々高まりつつありますが、いざ雇用するとなると、複雑な条件をすべてクリアしなければなりません。

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